ソフィア・ローレン、ジョン・カサベテス、ジョージ・ケネディ、ロバート・ヴォーン、パトリック・マッグーハンといった錚々たる顔ぶれのスターたちによるミステリー・サスペンスである。題名の「ブラス・ターゲット」にあるブラスは将校の階級章を示し、4つ星は大将を指している、すなわちターゲットとなるのが、欧州駐屯司令官パットン将軍ということらしい。
物語は第二次世界大戦終結後、ドイツ軍が隠匿していた2億5千ドル相当の金塊を米軍が輸送する列車が襲撃されるところから始まる。犯人逮捕に乗り出したパットン将軍と部下たち、見つかるまいとして将軍暗殺を企てる犯人たちとの攻防とロマンスがおり混ざり、サスペンスが展開されていく。
 Vaughnはこの金塊強奪の首謀者なのだが、実は軍の幹部でもあるロジャーズ大佐役。のっけからVaughnがベッドから部下に語りかけているシーンからはじまり、期待が高まる。またまた自分の目的達成の為に、冷徹非道に犠牲者を積み重ねて行く。しかも、あのパトリック・マッグーハン(マッコーリー大佐)を顎で使い、使うだけ使って、殺してしまうのだ!さらに、なんと随所に同性愛者であることを示唆する場面が!最初のシーンも実はそうなのだ。(笑)本当にいつもながら屈折した役柄なのだが、それがまた見事に演じきられている。特に少年とお楽しみのあとの笑顔は格別可愛らしい(爆)部下に対する顔をとは対照的すぎる。軍服姿も格好いい。しかし!最後は墓穴を掘って殺されてしまう。映画としてはなかなか緊迫感もあり、面白いものであると思う。ちょっとだけだが、"UFO"のエド・ビショップも登場し、スターの顔ぶれを見ているだけでも良いかもしれない。

Brass Target(1978)

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