この番組出演がきっかけとなり、プロデューサーのノーマン・フェルトンがThe Man From U.N.C.L.E.のソロ役を結果的にオファーすることとなったのは有名な話である。
 海兵隊の中尉を中心とした日常を描いた作品で、Vaughnはその中尉の上司、ランブリッジ大尉役で初レギュラー出演している。番組は1シーズンしかもたなかったが、「誰も傷つかなかった」と彼が自伝にも書いているように、主役のゲーリー・ロックウッドは次の作品に、さらにプロフデューサーのジーン・ロッテンベリーは「スタートレック」という画期的な作品を作ることになる。そしてVaughnはナポレオン・ソロとして一大スターとなるのである。
ノーマン・フェルトンは「カット」の声がかかった後の、Vaughnの言うその場をなごます言葉にソロのイメージがダブったと後にVaughnに語っている。
 このエピソードは、離婚をしてしまい独身であるにも拘わらず、前妻と行った養子縁組がなにかの手違いで、韓国人少年がランブリッジ大尉のもとへ来てしまったことから起こる騒動が中心になっている。軍人としては優秀でも家庭人としてはとても不器用な人間を好演している。はじめは戸惑っていても、周囲の人の助けを借りながら、少年に対する愛情が深まって行く様子がとても良い。ソロになってからでも見られる彼独特のしぐさもたくさん見られ、思わず微笑んでしまう。軍服姿もとても格好よく、背中に男らしさを感じてしまう(笑い)。少年付き添って来て、はじめは大尉の態度に怒り、後に恋人となるスチューワーデス役はマドリン・ルーが演じているが、彼女は「リバーボート」そして、ナポレオン・ソロでも何度か共演している。

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The Lieutenant−Alien(1963)
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