ジェフを演じたロバート・フラーの人気が沸騰した「ララミー牧場」ですが、このシリーズにもヴォーンさんがゲスト出演をしていました。これまでもいくつかシリーズ物でのゲスト役を紹介してきましたが、こういうシリーズものでは、ゲストを中心にストーリーが展開されていくので、そのエピソードが上手くいくかどうかは、ゲストの演技力に担うところが大きいですね、どうりで若手実力派俳優としてのヴォーンさんの出演が多いわけだと頷けます。
このエピソードのストーリーはヴォーンさん演じるサンディ・ケイルがジェフが馬を買い付けに行った牧場に雇われていて、そこの娘と良い関係になっていたようで、牧場主が激怒して彼を殴りつけているところを、ジェフが止めに入って救うのです。そのお礼ということなのでしょうか、牧場を追われた彼は、ジェフを馬泥棒に襲われているところから助け、逆に撃たれてしまいます。ジェフがそれに気が付き、彼が仕事を見つけるという町まで連れて行き、医者に手当をしてもらうのですが、実は、その町でその牧場主の娘と待ち合わせしていたのです。ジェフはララミーへと急ぐのですが、また彼らも追われていることを知り、ジェフに合流。ジェフは一度は追手を嘘をついて追い払うのですが、逆にサンデぃがジェフを裏切り、馬を連れて彼女と共に逃げ出します。そこへもともとの馬泥棒が追いかけてきて、銃撃戦となり、サンディは撃たれて命をおとし、ジェフはなんとか馬泥棒を始末し、また牧場主の娘もやっと、夢からさめて、サンディーの真の正体を認めると言う話です。愛は盲目と言いますが、サンディがお尋ねものの手配書に書かれていても、サンデぃの言い訳を信じてしまう乙女心、また、サンディも彼女の母性本能に絶妙に取り入るのですよね、彼女はすっかり信頼して抱き着いていても、サンデぃの計算高いスキを見せぬ視線が恐ろしい。ジェフはそんなサンディを昔の自分を見るようだと、救いの手をさしのべるのですが、サンディはも「もう遅すぎる」と取り合わず、結局悲しい結末となるのです。 きっと、こういう世をすねた若いアウトロー、それも女性には飛び切り魅力を放つ役をやらせたら、右に出るものは居ない、と言ってもいいくらいだったんではないでしょうかね?(笑)
ヴォーンさんの回顧録に、嘘を一度だけついたことがある、それは馬に乗れると言ったこと、仕事をもらうためには、それが必要だった、映画用の馬はなれれば乗れるものだったから、でもドラマの撮影の時に、一度落馬して、そこへ馬の群れが走ってきて、もうだめだと思った。というのがありました。このエピでは馬を沢山ひきつれていますから、きっとこの撮影中だったのかもしれませんね。