きっと前にもどこかで書いたと思うのですが、このプロテクターズシリーズはヴォーンさんが色々と不平を言ったいた割には、ファンにとっては、エピソード毎に彼の様々な演技の特徴が見られると云う、とっても美味しいシリーズなんです。(笑)
今回のこの「Shadbolt」は内容自体は列車で移動中のハリーが、どこかの犯罪組織が依頼した殺し屋に、
個室で命を狙われるが、機転を利かしてなんとか難を逃れるという、良くあるストーリーなのですが、注目すべきは、この殺し屋と二人きり、銃を突きつけられてからの、ハリーの恐怖との心の葛藤の表現でしょう。
ニューズウィークを読んでいるインテリのハリーが自分を殺すために向けられた男を値踏みしながら、自分が助かる道を巧妙に探って行く過程の表情の変化が見事です。24分の番組のうち、ハリーは前編10分には登場していません。殺し屋シャドボルトを演じるトム・ベルに銃を向けられてからのヴォーンの顔だけの演技が5分たっぷり続きます。後の9分が列車から飛び降りてからの逃走劇となるのです。この列車室内での監督のアングルがいいですね?。ほぼずーっとアップで微妙な変化を捉えています。
昔これを見たときは、前半10分が殺し屋シャドボルトにスポットがあたっていて、とても不満でした(笑)。でも今見ると全く違うことに気がつくから不思議です。
このシャドボルトを演じたトム・ベルさんも名脇役として有名なイギリス俳優さんですね。本当に不気味な、かつ詩的な妙な殺し屋の雰囲気十分でした。これも私の好きなエピの一つです。

Shadbolt:2-19(殺しの挽歌)
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