自伝にあったお母さんが恐怖のあまりおびえたという作品です。たしかに怖い!背筋がぞっとするほどの、アメリカのナチを崇拝する政党のリーダーを演じています。狂気に満ちた若きカリスマなのですが、その狂気と冷静さとの変わり目が見事、しかも政治にはお金、そのためには甘い言葉でお金持ちの女性を奥さんにするという計算高さ。そしてその奥さんは秘書としてせっせと貢のです。しかし、彼の狂気に満ちた暴力を目の前で見て、我にかえるのです。彼をこのままにしてはいけない。ひょっとしたら自分もこうなるかも。。。と
それにしても、画面を賭しても、狂気に満ちた凄みは恐ろしいほどです。凄い形相とその迫力に圧倒されます。この目の奥底からでてくる眼光の鋭さ、その凍てつく様な冷たさはこの後も様々な悪人を演じるとき、共通なのですよね。「権力と陰謀」のフラハティとか、悪人でなくても部下を叱責する軍人などでも、ググッとみぞおちに来ます。(笑)