1979年Emmy賞ミニシリーズ部門助演男優賞ノミネート作品です。ホワイトハウスで、住人となった大統領夫妻、家族に仕えたメイドの視点から描かれたミニシリーズです。ここに登場する住人の方々は、27代大統領ウィリアム・タフト〜34代大統領ドワイト・アイゼンハワーまでです。Vaughnさんはそのうち28代大統領ウッドロウ・ウィルソンを演じています。政治学者でもあり、学者知事、大統領と歩んだ人を演じるには最適任だったのではないでしょうか。前年の「権力と陰謀」の非情な大統領補佐官役とは全く異なり、情に溢れた演技が随所に見られます。私のお気に入りは三人の娘の内の長女の結婚式のリハーサルを前に娘たちと当時流行だしたダンスを一緒に踊っているところ。娘たちに引っ張られながら、照れながら踊る実直なお父さんです。普段多くの役に見られる冷徹さはみじんも感じられません。実際に歌も一緒に歌っているので、見ている方は思いがけぬことに頬が緩みました。とてもキュートです。任期中に奥さんに先立たれ、その時の悲しみの表現、戦争を決断したときの苦悩、脳梗塞に倒れた以降の苦悩などなど、名演技の数々です。最初に登場したときの「Waist not,want not」,参戦を決断したときの「What a school teacher like me do war?」など名セリフが印象に残ります。そして、目で表現する内面の表現が最高です。
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Backstairs at the White House(1978)