2011.06.25 「刑事コロンボ」のピーター・フォーク氏の訃報が届きました。なんとも風貌冴ないコロンボの事件解決までのあのしつこさに辟易としながらも、その謎解きのプロセスの面白さに、ついつい見入ってしまったシリーズです。吹き替えの小池朝雄さんの「うちのかみさんがねぇ」がコロンボの性格を実によく表す名セリフとして今も輝かしく記憶に残っています。名優がまた一人亡くなり、とても寂しい限りです。ご冥福をお祈りいたします。
 さてこのシリーズにはヴォーンさんは二度ゲスト出演しています。そのうちのひとつ、「さらば提督」は私のお気に入りの一つです。「歌声の消えた海」に比し、RVの演技の細さが非常に際立っているからです。フォーク氏との演技のぶつかり合いが時になんとも云えないヒューモラスな表情を生みだしているので、何度見ても色んなところで、「細かいなぁ〜」と微笑みながら、楽しんでいる作品です。この作品の監督はフォーク氏のたっての願いで、友人のパトリック・マッグーハン氏です。通常の倍の日程を撮影に要したのだそうですが、実力者フォーク氏の前にだれも文句は言えなかったようです。この作品,コロンボ刑事やたらスキンシップが多いのですよ。RV演じるチャーリーの反応がとても面白いです。

 

監督:パトリック・マッグーハン
コロンボ:ピーター・フォーク
チャーリー:ロバート・ヴォーン

Last Salute to the Commodore(1976)
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