Good Day for Hanging(1959)
絞首台の決闘

** 解説**

 ジョン・リーズの西部小説「縛り首にはいい日だ」をベテランのナーサン・ジュラン監督が映画化したものである。ナーサン・ジュランは、1941年、ジョン・フォード監督の作品、「わが谷はみどりなりき」で美術を担当し、同年のアカデミィー黒白美術賞を獲得し、それ以降は監督に転向したという前歴の持ち主である。

 発端の強盗事件から大詰めの死刑執行までの二週間を強烈なサスペンスで描き、特に、孤独な立場に追い詰められながらも正義を貫く中年の保安官と、絶望の中に喘ぐ若い死刑囚、彼ら二人に対する周囲の人々の態度、そうしたものの心理の葛藤を鮮やかに衝いて、じりじりと、生々しい緊迫感を盛り上げていく。

 脚色はダニエル・B・ウルマンとモーリス・ジムが協同して当り、撮影を名手ヘンリイ・フリューリッヒ、音楽をジェイムス・フラスターがそれぞれ担当。

 キャストは、どんな役柄をも見事にこなす老練フレッド・マクマレイ、「荒野の7人」の新進演技スター、ロバート・ヴォーン、名花マギイ・ヘイス、清純ジョン・ブラックマン等が出演している。

caps
NEXT
HOME
BACK

若き日のYoung Vaughnの映画出演4作目、「都会のジャングル」の一つ前の作品である。繊細な心を持つが、一歩道を踏み外してしまった屈折した若者を好演している。