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1990年から20年続いた人気TVシリーズ「Law and Order」ですが、このシリーズにヴォーンさんは第8シーズンに3度登場しています。政財界実力者カール・アンダーソンを演じています。1990年代の彼の出演作品は「ジョーズアパートメント」「ウィッチアカデミー」「ベースケットボール」と映画ではコメディー路線が多かったのですが、TVでのゲストロールはやはり、お金持ちで、権力者でヒステリック、お金と力で物を言う典型的な嫌な奴が定番でした(笑)。案の定この作品も期待通り、いや、期待以上に権力者の内面の光と影を演じています。本当に顔を引っぱたいてやりたくなる奴を演じたら右に出る人はいないと確信してしまいます(笑)
ストーリーはある留守番電話に録音されたメッセージがきっかけで、2年前のある火災死亡事件が殺人事件であった疑いが持ち上がり、その犯人として上がってきたのが、このカール・アンダーソンの孫だったのです。警察は司法取引を持ち出すのですが、カールは頑として受け付けず、様々な圧力をかけて事件をもみけそうとするのです。その過程で、孫の精神疾患が疑われるのですが、それも否認、結局は彼自身が躁鬱病を持っていることが明るみに出るのを恐れてのことであることがわかります。この事件を担当する地方検事とは長年の友人であったので、この彼もカールの孫がちゃんと治療を受けれるように、カールと対決する立場をとったため、今後何かと邪魔を入れてくることになるようです。(21&24話)
紳士的であったかと思えば、突然激怒し、圧力をかけてくる、被害妄想に陥るなど、激しく変化する表情が見どころです。
しかし、最後、判決の後に孫に見せる一瞬の微笑みは、実力者といえどたった一人の孫に対する愛情は他の人と変わらないのだということを示しています。
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