劇場公開用第4作目 「消えた相棒」
One Of Our Spies Is Missing!(1966)MFUシリーズの映画はこの4作目あたりから、だんだんと最初の頃のスパイの緊迫感を失い始めたように思います。パリ、ロンドン、ニューヨークと舞台は華やかなのですが、どうも二人の扱われ方が、情けない方向になってきています。ユーモアも度が過ぎるとただの悪ふざけ、豪華ゲストスターの割にはストーリーが、少々イージーだなぁ、と思っていました。映画にしては、です。
でも、自伝で判明したように、本国TV向けプラスアルファで劇場用にしていた。あるいは、2時間ものTVを一本にして映画にした、という舞台裏が判明したので、スケールが大きくならなかった理由が分かります。
だんだんと、凛々しいソロさんがおちょくられキャラ化して行ったのもこの映画当たりからではなかったでしょうか?子ども心にでも、物足りなさを感じて映画館を後にした記憶があります。
マダム・ド・サラを演じたのは、ヴェラ・マイルズ。今になって分かったことですが、1959年のTV「リバーボード」ロジャー・モーブウェイの奥さん役ジャネトがこのマイルズでした。気品のある女優さんですね。