ロシアの反体制派の作家ニコライ・イワノフに作品を完成させて、出版するために、イギリスへ密かに連れてきたロッキアーは、彼の執筆中の警護をハリーに依頼します。ハリーは警護のみならず、料理の腕までも披露して、作家の滞在を心地よいものにしていました。しかし、ロッキアーの息子が革命思想活動グループの一員で、ニコライの居所を教えてしまうのです。
女性を送って、警護のスキをつかれ、ハリーもニコライも拉致され、監禁されてしまいます。
一方ポールは定時連絡が入らないため、コンテッサとともにハリーの行方を追います。隠れ家が「ドラゴン・チェイス」という場所なのですね。地名に歴史を感じます。
ニコライ奪還にはKGBが乗り出し、その裏をかいて、コンテッサとポールがニコライを取り戻すのですが、ニコライは作品をロッキアに渡すと、KGBとともに国に帰るのでした。亡命の段取りをつけているにも関わらず帰るニコライが本当に訴えたかったのは、東側のへの警鐘だけではなく、世界全体への警鐘だったからです。