自伝に書かれていた除隊後、止まってしまったキャリアを再び積み上げるべく、TVのゲスト出演を数多くこなしていた頃の作品です。このころの典型的なナイーブな青年の役柄です。徹底的に憎らしいのではなく、どこかはかなげな雰囲気を漂わせる悪役ですね。でもこの作品は悪役ではありません、逆に濡れ衣を着せられるところを、自分の力で汚名を晴らし、狂気じみた姉から開放され、自立していく青年を演じています。ナポレオン・ソロから「都会のジャングル」のチェスターの演技は想像も出来ませんでしたが、この作品や、「絞首台の決闘」、「パニック:ダブルアイデンティティ」などでの演技を見ると、何故「都会のジャングル」への出演が求められたかがわかるような気がします。そうして、「荒野の7人」のLeeへつながり、評論家フィリップ・ジェンキンスに「私の知る限り、映画のベストcowardは荒野の7人の
ロバート・ヴォーンだ」と言わせることとなるのです。こういう"coward"(臆病者)の心理描写が彼独特で秀逸なのだと思います。
ストーリー:、連続殺人事件の犯人と疑われたグレイ(Vaughn)、彼にはその記憶が全くないが、何故か、殺された女性の靴が彼の寝室にあった。自分ではない、と訴えても信じて貰えず、しかも姉には弟は気がふれていると証言される始末。実は姉がいつまでも弟に自分のことを頼っていてほしいあまりに、彼を気違いに仕立てようとして仕組んだことだった。姉が犯人だと知り、ドクターに言うが、信用してもらえず、また捕まってしまうが、姉がついボロを出し、ドクターはグレイの話が本当だと知る。しかし、姉がドクターと弟をして馬車もろとも一緒に崖へ突き落とそうと画策。ドクターと争っている最中に姉が馬車から転落、死亡。一人になり失意のグレイに同じく娘を殺された男が手を差し伸べる。初めて人に頼られたグレイはその後立派に自立し、街を引っ張って行く主要な人物になった。


Frontier Doctor:Twited Road 1959.4 on air Thanks to Raspberry world

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体調はどう? |

え?殺人事件? |

何故か不安そう |

気分が悪いから寝るよ
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ぼくじゃないよ! |

目覚めたらあったんだ |

何にも覚えてない! |

シェリフだ |

ともかく逃げなきゃ |
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姉さんが言ってくれた |

ホラ、僕じゃないよ |

姉さん裏切ったな |

間違いだってば! |

水飲むか? |

この一瞬の目つき |

姉さんにたしかめなきゃ |

Hello,sisiter! |

僕をはめたね。 |

何故? |

姉さんに殺される! |

姉さんは?
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姉さん!
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どういう姉であれ、彼女がいないと。。。 |

お互い一人だから一緒に助け合わないか? |

今まで頼られたことないけど、僕でよければ |