小松左京の原作「復活の日」を映画化した超大作。まずは豪華キャスティングに驚きます。(詳しくはパンフレットの方を参照ください)
日本映画としては画期的な世界規模の作品ですね。日本映画における外国スターの出演はとかくおつまみ程度になりがちなのですが、この作品は違います。特にグレン・フォードが演じるリチャードソン大統領とロバート・ボーン演じるバークレイ上院議員が核となるホワイトハウスでの対策会議のシーンは正に世界が危機に瀕していると思ってしまえるほどの迫力があり、さらに二人で「この夕日を見るのもこれが最後だな」とかたるシーン、さらに二人が語り合っている時に「南極ではウィルスは繁殖しない」と気づき、大統領が「君たちが人類の最後の望みだ、だから協力しあって生き抜いてくれたまえ、頼む」と各国の南極隊にメッセージを送るシーン、そして、それを聞いて安心したかののうに先に亡くなった上院議員に対し「君とは相反することもあったが、敵だと思ったことはないよ」と言葉を送るシーン、これらのホワイトハウスでのシーンが素晴らしくリアリティーを感じさせてくれる熱演なのです。(日本映画であることを忘れます)
昭和36年に書いたというこの原作、一昨年(2009年)の新型インフルエンザの世界的な流行でパンデミックの一歩手前まで行った現実を考えると、50年も前このようなSF作品をかかれたことに感動を覚え、しかし、決してもうSFの世界ではないという現実を知ってしまっただけに背筋が凍る思いです。元気なころの角川映画、角川さんはコレ映画にしたかったから、映画界に参入したとのことですから、本当に力の入った作品だということがわかります。
この映画でのVaughnさん演じるバークレイ上院議員は細菌兵器「MM88」がこのパンデミックであることを隠している陸軍の嘘を見抜き大統領に事実を突きつけるのです。まさにはまり役です。これだけでも良い物をみさせてもらいました。
Virus-Fukkatu no Hi(1980)
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