West Point陸軍士官学校で実際にあったエピソードを名前や時を変えてシリーズで描いた作品で、撮影も陸軍の協力で本当の士官学校で行われたそうです。ヴォーンさんは第一シーズンの第2話に登場しています。
 ストーリーは、正反対の性格をもった二人、やり手堅物(ホモロフ)と生真面目な(タウン)を中心に展開。ホモロフをヴォーンが、タウンをチェット・マーシャルが、そして教官役はチャック・コナーズが演じています。
 ホモロフは士官学校の色んなルールを破り、上手く立ちまわって、夜な夜な教官の目を盗み、皆を集めて社交場を開いています。バーガーやビールを提供し、さらにTVも見せるという、士官候補生の息抜きの場を作り、一儲けしています。ルール違反だと知っていても皆はそれを楽しんでいます。 そしてホモロフと同室のタウンは、自分の成績を保ち、規則を守り、ひたすら自分の評価を高めることにしか興味がないため、他の候補生たちと交わることはありません。 ある時、ホモロフ達が楽しんでいるところが教官に感ずかれ、急いで撤収して部屋に戻ったものの、慌てたホモロフはくずかごをけとばしてしまい、タウンの紙屑を回収しきれずにいたところを、教官が査察し、その罰をタウンが受けることとなりました。自分の経歴に傷がつくことに怒りを覚えたタウンは、ホモロフへの仕返しに、彼の外注品を勝手に生きたニワトリに変更し、密かに受け取りに現れたホモロフはそうとは知らずに開けて、鶏を逃がしてしまいます。その鶏は運の悪いことに教官に見つかり、全く言い訳のできないホモロフ。
 実は教官は、全く正反対の二人を同室にすることで、二人がお互い良い影響を与え合うことを期待していたのですが、その気配が全くなく、二人に対して、お互いに学ぶことが出来ないのなら、今度不祥事があったら退学させると通告。これをきっかけにお互いに意地をはるのをやめることになったと言うお話です。
 当時23歳の若々しい、きびきびとした演じが炸裂!舞台で鍛えた細やかな演技が、他の若い役者さんと格段の違いを見せています。私の大好きな彼の目、口元、顎を使って細やかに感情を表現する演技は、もうすでにこの時からだったのが、良くわかります。いや、もう、本当に素敵です。
 このシリーズには、ほかに、スティーブ・マックィーン、クリント・イースト・ウッド、レナード・ニモイなど後に大スターになる若手俳優が沢山でています。

West Point:The Operator and The Martinet(1956)
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