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監督:バーナード・コワルスキー 製作:ジェローム・エプスタイン 脚本:ブライアン・クレメンス、トニー・ウィリアムゾン
キャスト:ロバート・ヴォーン、バーバラ・イーデン、スチュアート・ホィットマン
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世界各地のセレブ・パーティで、貴婦人を狙った宝石強奪殺人事件が連続して発生。その事件を3年追い続けている謎の男(スチュアート・ホイットマン)がアカプルコの億万長者ハンター夫妻(ロバート・ヴォーン、バーバラ・イーデン)に近づこうと企てるところから始まる。実はハンター夫人、ディナは自らの運転で父を亡くしてしまい、精神的にまだ立ち直っていない。そばに優しく寄り添って夫のジェリーは妻の受け継いだ資産を運用しようと画策している。一見、妻思いに見えるのだが、そばにいて欲しいと懇願する妻に、なんとなく儀礼的なキスしかできない。「あ〜、良くある妻の財産目当ての夫ね」と感じさせるのである。そんな不安定な妻に近づいた男ポールを、ディナは自分の宝石を狙って近づいて来たと恐怖心を抱き、逃走。しかし、ポールは真実をディナに教えようとしていた。その真実とは。。。 そして物語はあっけないほどの、意外な結末を迎える。
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ナポレオン・ソロ後、イメージ払しょくのために様々な役に挑戦中であったヴォーンさん、如何にも仕事熱心で妻思いの夫、しかし、どこか怪しげ。そんな人物にはピッタリであったのかもしれません。最後に暴かれた素性は非情な悪人でしたが、そこはあまりにもあっけないエンディングで、その冷徹さを感じることはできませんでした。 ゆえに、知的、非情、冷徹な悪人に慣れてしまった目には、ストーリーのエンディングまでのそこそこ妻を思いやる夫役(笑)には少々物足りなさを感じたのも正直なところです。しかし、こういう役もなかなか行けます。特に、パーティーでの何気にシースルー、見えそうで見えないシャツ姿は最高です(爆) 共演のバーバラ・イーデンは言わずと知れた、「可愛い魔女ジニー」その美貌もスタイルに衰えは見られず魅力的です。そして、さらに謎の男、スチュワート・ホイットマンの強靭な肉体も、見せ場なのでしょうね。(笑) ヴォーンファンとしてはやや物足りなさを覚えるものの、サスペンス映画としては、面白いと思います。ただ、TVムービーなので、規模の小ささは否めません。